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2011年2月 4日 (金)

私の「引き出しの中のラブレター」

昨年、映画「引き出しの中のラブレター」の
ツイッターで想いをつぶやこうキャンペーンでツイートしたら、DVDが当たっちゃった。
どうしても辛くなりそうで、届いてからも、なかなか見られなかったのですが。
今日、これからテレビでも放映されるそうです。

ツイートしたのは兄への想い。

.@hikilove
お見舞いの後、留守電に「楽しかった、ありがとう」って不自由な声。
「嬉しい」って瞬間の気持ちではなく、
「楽しい」って一緒に居る時間への想いが辛いよ。
赦した筈なのに、残された時間は少ないのに、ありがとうが言えなくてごめん。
本当はウチも楽しかった、ありがとう。】

病気のため、もう長くはない命だとわかっていたけれど、
複雑な思いが交錯して「ありがとう」が言えず、
その代わりに、ツイッターでつぶやきました。

私が両親の老後のためにと積み立てていた貯金まで、
こっそり全部使って自己破産して、
仕事も心の健康も体の健康も失い、自らの人生を破綻させた兄。

子どもの頃は憧れだったはずの兄の存在は、
いつしか恥ずかしく情けない存在となり、
夫や子どもたちに申し訳なくて、兄との縁を切れるものなら切りたかった。
でも、兄を見捨てれば、母が悲しむ。
母の苦悩を私が見て、私の苦悩を私の息子達が見てる。
だから赦そうと決めました。

末期には、進行性鼻壊疽で鼻は崩れ落ち、眉間に穴が開き、目は失明と悲惨でした。
独身の兄にとって、私がある意味で拠り所であることはわかっていたから、
お見舞いに行った時は、ことさら子どもの頃のように「にいちゃん、にいちゃん…」って
時には何時間も筆談を交えて話して帰りました。

ちょうど去年の今頃でした。
お見舞いの帰り、ケータイの留守電に
「楽しかった。ありがとう」って、ままならない言葉を、一生懸命な声で。
私と過ごす残りの時間を大切に感じていた兄の思いに涙が溢れました。
私は兄の存在に「ありがとう」って言ったことが無い。
この優しい声を偲ぶ日が近づいて来るのが辛くて、すぐに消去しました。

このツイートから1ヶ月もたたないうちに兄は逝ってしまいました。

結局、私は兄に「ありがとう」が言えないままでしたが、
あのツイートを@hikilove久保田真生さん(映画の主人公のラジオパーソナリティ)が、
「想いが届きますように」と寄り添って祈ってくれたことで救われた気がしました。

ツイッターがまるでラジオ番組のようで…。(あっ、それを狙った企画でしたね。)
ラジオの好きだった兄なので、病室のラジオから、
言葉にできなかった「ありがとう」が届いてたらいいなと…。

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コメント

ブログが始動しだして、ホッとしてます。体調崩してるのかと、ずっと気になっていたので。
いろんな事があるけど、笑顔でいてください。
岩本さんの柔らかい笑顔が大好き(*^_^*)

投稿: mayu | 2011年2月 4日 (金) 23時07分

mayuさん
ありがとう。mayuさんはお元気ですか?
ご心配をおかけしました。
いつも笑顔でo(*^▽^*)o~♪

投稿: Iwamoto | 2011年2月 6日 (日) 15時22分

Let' go (それぞれの自己ベスト)さん

志高く、強~い想いを
ここまで書いていただき

誠にありがとうございます

私は、あなたとこうして出会えたことに
感謝してます

無神論者ですが

神に感謝してます

「人は身近な人を失うと哲学者になる」と
Fathering Japan の安藤哲也代表から

教わりました。

人生いかに生きるべきか、

このすばらしい一生を生き抜くには

魂のこもったこのブログに
影響を受ける人は多いでしょう


改めてお兄様のご冥福をお祈りします


きっと、あなたのブログを天国から読みながら

笑顔で微笑んでいると

私は想います

投稿: minetakashi | 2011年3月 8日 (火) 00時38分

minetakashiさん
こちらこそ感謝です。ありがとう。

兄に限らず、逝ってしまった人たちは、
今この時を、「生きたい」と願ったに違いないと思うと、
遺された私は、今この時を誠実に生きたいと思います。

投稿: iwamoto | 2011年3月10日 (木) 16時39分

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