文書作成

2009年4月10日 (金)

言葉の魔術 ~論理とストーリーと熟成

こんにちは。BrightAssistの岩元佳子です。

私たちをとりまく人間関係の多くは、
対等ではなく、力関係の上下強弱があります。
上司と部下、親と子、教師と生徒、医者と患者の関係などは、
目に見えて力の差がありますが、
一見対等に見えても、目に見えない力関係も存在するので複雑です。

論理的正論だけで人を動かすことができないのは、
このことにも関係してると思います。

人を何らかの説得で人を動かそうとする場合、
何が語られるかよりも、誰によって語られるかが優先されます。

例えば、ろくに仕事をしない怠惰な新人社員が上司に、
「うちの会社の経営戦略は展望が無い」と言ったとします。

この新人社員は論理的正論で「経営戦略」を問題にしていても、
多くの上司は「ろくに仕事もしないくせに、何様のつもりだ?!」と、
新人社員の伝えようとした「経営戦略」を論点とせず、
彼の勤務態度に論点をシフトさせることでしょう。
(受け手である上司が高い資質をもっていれば別です。
コーチ型マネジメントの上司なら、
「それで、キミはわが社の経営戦略をどう考えてるんだい?」と
話を引き出していくことでしょう)

信頼しているコンサルタントが、会社の改革を模索している経営層に
「御社の経営戦略には展望が無い」と言ったならば、
必死に聞こうとするでしょう。

もう一例。
参観日に教室の後ろで私語で盛り上がっているママさんたちに、
「静かにしてください」という正論を伝えるならば、
誰によって語られるのが有効でしょうか?

隣のグループでお喋りしてるママさん。
お喋りせずに参観している他の保護者(父親や祖父母も含む)。
そのママさんたちに信頼されてる保護者。
児童。
先生。

同じ言葉でも、誰が語るかによって受け手の対応が違うことが容易に想像できます。

次に、何をどのように語れば、より伝わるようになるでしょうか。

論理的なだけでは伝わらないので、ストーリーを加えます。

事実を列挙する場合、論理的正論では、なるべく並列に並べるのですが、
それでは、何が伝えたいかわからないので、
伝えたいことを伝えるための意図を含ませます。

話し手の価値観に合わせて「事実」を順番付て伝えることで、
伝わる内容が変わります。

例えば、
「背が高い」「イケメン」「T大卒」「一流商社マン」「40歳」という要素をどう並べるか。

彼は背が高くてイケメン、T大卒の一流商社マンだけど、40歳です。
彼は40歳だけど、背が高くてイケメン、T大卒の一流商社マン。

前者の言い方は40歳であることが、
話し手にとって何らかの不都合があることが伝わります。
後者は、40歳であるけど、
それよりもいい要素がたくさんあると感じていることが伝わります。

もしも、話し手が結婚を意識した女性で、いわゆる「墓守娘」なら、
「その上、次男なの」という事実も要素として加えることでしょう。

一つの事実も言葉の選択で変化します。

彼は頑固で高圧的。
彼は意志が強くて親分肌。

伝えたいことを伝えるために、都合のいい言葉を選択することができます。

言葉はまるで魔術のようです。
天使の白魔術にするか悪魔の黒魔術にするかは使い手次第。

ビジネス文書も同じです。
「報告書」でも「提案書」でも「企画書」でも「ニュースレター」でも「ちらし」でも、
書き手である自分に興味をもってもらうことが、
その文書の目標達成の近道だといえます。

そして伝えたいストーリーとそれに合う的確な言葉の選択。

さらに矛盾の無い一貫性。

例えば、
この環境問題への取り組みは、法人としての義務である。
それにISOがとれたらイメージアップになるし、政府からの助成金も受けやすくなる。

この二つは一見矛盾を感じませんが、
最初の「法人としての義務」という崇高さが、
あとに続く文によって、ケチがついたように感じます。

崇高さを軸とするなら、後半は削除します。

このように、ビジネス文書には技巧的なことも必要ですが、
そんなことをいちいち考えていたら何も書けなくなる方もいらっしゃると思います。
その文書の書き手の軸をどこに置くかを決めると、
自ずと流れができて、
論旨に合わない矛盾はなくなっていきます。

文書作成コーチングは、BrightAssistへのリンクをクリック。
http://bright-assist.com/

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2009年3月 9日 (月)

ビジネス文書の起承転結 ~logical development

こんにちは、ブライトアシストの岩元佳子です。

起承転結とは、
「起」で内容を起こし、
「承」で起を承け、
「転」で一転し、
「結」で全体を結ぶ、
物事や文章の順序・組立。

ビジネス文書の場合、『転』の部分は、
文書の流れをドラマチックに一転するのではなく、
展開させます。

起承

起…現状分析・課題設定・目的・背景など
承…基本的な方向性
展…具体策・解決策・提案
結…効果・結果

また、起→→承→展で、
結論を先に持ってきたほうがいい場合もあります。
提案書などは結論が先の方が相手に伝わり易いようです。

ただ、相手に反感を買うことが予想されるようなものは、
結論が先だと、具体的内容に至る前に、
聞き手のシャッターが降りてしまうので、
外堀から固めた方が良いようです。

ピラミッド型を思い浮かべてください。
「結」を頂点として、
下から積み上げて頂点の「結」に向かうか、
「結」から下の階層に降りていくかです。
どっちにするかを決めたら、行ったり来たりせず、
一定方向の流れで進めます。

ピラミッドにした論理とスムースなストーリーで、
素人が読んでも流れがわかるくらいのクリアさがあれば、
社内の文書もお客様への文書も、伝わるものになります。

PCで作る文書は、コピー&ペーストで簡単に構成を変えられるので、
シックリくるまで、いろいろ試してみればいいですね。

伝わる文書に、さらに、磨きをかけて心を動かす文書にするには、

思考に思考を重ねること。

「お客様から見てどうだろう」
「他部門の人の視点で見たらどうなんだろう」
「私の軸は反映されているか」
「説得力はあるか」
「特長は?」
「独自性は?」
「視覚的なインパクトは?」

自分の中でよく噛み砕いて、熟成していきます。
その作業をコーチングセッションの時間に
コーチと共に集中して行うことで、
一人で進めるよりも確実に速く、
人を動かすビジネス文書作成を作ることも可能です。

ビジネス文書作成のための
OFF-JT(off the job training)の一つとしても、
コーチングのご依頼を承っています。

第一稿、たたき台の企画書には、
たくさんの情報が詰めこまれていることが多いです。
言いたいことが多すぎて、ポイントが見えにくくなってます。

まずは、情報を分類・仕分けして、流れを整理する作業。
流れに沿わない情報は、外していくのですが、
「どうしてもこれも言いたい」というものが出てきます。

そういうものは、他者の目には流れに沿ってないように見えても、
クライアントさんの中では地下水脈でちゃんとつながっているものなので、
質問を投げかけて、見える流れにしていきます。

このようにして、
クライアントさん自身の
USP(Unique Selling Proposition 差別特性・独自のウリ)を創造し、
ビジネス文書の起承展結を作ります。

詳しくはBrightAssistへお問い合わせ下さい。
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2009年1月21日 (水)

Yes, we can.

こんにちは。ブライトアシストの岩元佳子です。

今朝のトップニュース、
アメリカのオバマ大統領の就任演説、カッコ良かったですね。

全文はこちら↓
http://bizex.goo.ne.jp/news/gooeditor-20090121-02/

中継を見ながら感じたのはスピーチにwe.our.usが多いこと。
で、調べてみました。
(数字はちょっと誤差があるかもしれませんが、ご容赦ください。)

今回の大統領就任演説では、
「私たち」152回 「私」5回 「あなた」17回
(we:62 our:67 us:23 / I:3 my:2 / you:14 your:3 総単語数2413)

11月の勝利演説の時は
「私たち」85回 「私」43回 「あなた」28回
(we:47 our:26 us12 / I:31 my:12 / you:22 your:6 総単語数2038)

11月の演説でも「we」を多く使ってる印象をうけましたが、
今回はそれ以上の割合で「私たち」を使っていて、
そして、「私」が極端に少ない。

「私たち」を強調するという手法には、
どんな戦略があるのでしょうか。
オバマ大統領には優秀なスピーチライターがついているそうです。
しかし、オバマ氏のスピーチは
単にインパクトのある言葉で文章を綴っているのではなく、
その言葉はオバマ氏自身の言葉であり、
そのプレゼンスにはオバマ氏の軸が表れています。
そこまで、咀嚼・熟成されたものになっています。

チームオバマは素晴らしいメカニックを揃え、
オバマ氏が最高のパフォーマンスを出せるように、
チーム一丸となっているんでしょうね。

ちなみに、わが国の首相麻生太郎氏の
就任時の所信表明演説では、
国会での演説ということもあってか、
「私」27 「国民」25
「我われ」は1回、地球温暖化に触れたときでした。

選挙の方法も、文化も違いますので一概には言えませんが、
演説の前提となる、国民に対する立ち位置が異なります。

私は「私たち」と言われるほうが、
同じ側に共に立って居るような親しみを感じ、
より政治に関心をもてる気がします。

「国民」と三人称的に呼ばれると、
「政治はどこかで誰かがやってくれるもの」という印象で、
政治への参画意識の高まりは期待されていない感じです。

そういう意味では宮崎県の東国原知事の
「どげんかせんといかんとです」は
「Yes, we can.」と同じ立ち位置からの発言なのかなと思います。


自分自身の中で咀嚼・熟成されていない言葉は、
人の心に届きません。
漢字の読み間違いや、
IT(アイティ)をイットと読むなどの間違いは、
自分の語彙に無い言葉を使うから起きるのです。

自分の言葉で、自分の考えをまとめて、アウトプット。
ブライトアシストがお手伝いします。

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2009年1月15日 (木)

どうしてビジネス文書作成にコーチングなのか

こんにちは。Bright Assistの岩元佳子です。

私は約10年間SOHOで
(机・PC・プリンター・電話・FAXを揃えた自宅の一室で)、
ビジネス文書作成に携わってきました。

お客様へのヒアリングを元に、
Word・Excel・PowerPoint・Accessを使って
ドキュメント(文書)資料を作る仕事です。

手書き原稿の清書
顧客データベース作成
B4/1枚やA4/1枚の企画書や発行物
プレゼン用のスライド資料
そして、お客様が持ち込まれた文書資料の
ブラッシュアップ(さらに磨き上げる)

このブラッシュアップにコーチングが最適なのです。

論理的であること、ストーリーがあることに加えて、
それらを自分の中でよく砕いて熟成させることによって、
相手の心を動かす文書ができるのです。
一枚の文書もあなどるなかれ。
そこには、書き手の中の軸や価値観が必ず表れます。
あなたの原点、軸、一貫性、方向性、熱意。
点が線となり面となり形を成します。

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2009年1月13日 (火)

ビジネス文書のストーリー性とは?

こんにちは。BrightAssistの岩元です。

今日は、ビジネス文書のストーリー性について。

たとえば、最近のニュースで気になるのが、
「元派遣社員」「元派遣労働者」という言葉。
事件の容疑者・犯人の事を、
半年前なら「無職の○○容疑者」と言っていたのに、
最近は「元派遣労働者の○○を逮捕した」と言っています。

こう表現することによって、
事件の社会的背景に、
いわゆる「派遣切り」があることをほのめかしています。

これがニュースのストーリーの素となります。

が、しかし、
最近行われた、昨年の事件の公判のニュースでも、
「無職」ではなく「元派遣社員」と表現されていました。
事件が起きたのが「派遣切り」以前であるにもかかわらず。

これは、事件の社会的背景をほのめかすというよりは、
世論を一定方向に導こうとしているかのように私は感じます。

文書作成コーチングについて、
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